読書感想文コンクール課題図書 [本の紹介]
読書感想文コンクールの課題図書が発表され、読書感想文のシーズンが始まろうとしています。
学校ではほとんど指導も何もされず、「夏休みの宿題で1人原稿用紙3枚」といわれることが非常に多いようです。
まったくひどいことです。これでは読書を嫌いになりなさいといっているのと同じです。更に教師としての教育の機会を放棄しています。
私は赴任した学校では「授業の中で指導もしないで夏休みの宿題にしないで欲しい。更に1人原稿用紙3枚と強要しないで欲しい。面白かったとしかかけない児童もいるのだから。」と職員会議や打ち合わせで話します。
さて、「課題図書」ですが、なぜこんなものがあるのでしょう。私も不思議です。誰が決めたのかも分かりませんし、なぜこの本が課題図書なのかも分かりません。裏にもいろいろ思惑jがあるのでしょうが、それも現場の我々にはわかりません。
以前は、各クラス分は購入するのが当たり前のようになっていましたが、しっかり図書館の経営計画を立てているところは、今は1セットのみが普通です。
課題図書のよい点の一つとしては、あまり読書に興味のない教師(結構多いです)に感想文指導のために読み聞かせる本の候補の一つになるという点です。
もう一つは、読書好きでも全ての分野を余さず見渡しているものが少ないと思うので、普段は気にもしない本に出合えるという点です。
今年の課題図書全部読みましたが(ついさっき読了)、今回の課題図書の中にも「これはいいかも」と思えるものがいくつかありました。
やはり科学ものは読み応えがあります。今まで知らなかった世界を疑似体験できるというのは何物にも変えがたいと思います。「駆除」された母熊に残された小熊を飼育する動物園の活躍を描いたものや、地球環境を守るために今、人間が何をなすべきかを考える作品です。
そのほかにもいくつかこれはいいなと思えるものがありました。目の見えない転校生をめぐる教室のどたばたと、転校生をめぐる家庭環境の中に老人問題をある込んだ作品。唐招提寺建立時に寺に閉じ込められた鬼をめぐる作品。等々いい作品がありました。
こんな機会でもなければ、広く紹介されることがないものも多いので、「課題図書」というのも少しは世の中に役立っているのかなと思います。もちろん、ここで紹介されなくても広く世間に知られ、活用されているものもありますが、それでも「課題図書」になれば更に世間に知られるようになると思います。
これらの本を読み聞かせし、ところどころで発問しながら、感想文の原稿となるメモを書かせていくのが読書感想文指導の始まりでしょう。読み聞かせながら児童へどう発問するか(話の区切り目で、こんなことを書いたらいいよという働きかけをするものです)、それが教師の力量です。
学校ではほとんど指導も何もされず、「夏休みの宿題で1人原稿用紙3枚」といわれることが非常に多いようです。
まったくひどいことです。これでは読書を嫌いになりなさいといっているのと同じです。更に教師としての教育の機会を放棄しています。
私は赴任した学校では「授業の中で指導もしないで夏休みの宿題にしないで欲しい。更に1人原稿用紙3枚と強要しないで欲しい。面白かったとしかかけない児童もいるのだから。」と職員会議や打ち合わせで話します。
さて、「課題図書」ですが、なぜこんなものがあるのでしょう。私も不思議です。誰が決めたのかも分かりませんし、なぜこの本が課題図書なのかも分かりません。裏にもいろいろ思惑jがあるのでしょうが、それも現場の我々にはわかりません。
以前は、各クラス分は購入するのが当たり前のようになっていましたが、しっかり図書館の経営計画を立てているところは、今は1セットのみが普通です。
課題図書のよい点の一つとしては、あまり読書に興味のない教師(結構多いです)に感想文指導のために読み聞かせる本の候補の一つになるという点です。
もう一つは、読書好きでも全ての分野を余さず見渡しているものが少ないと思うので、普段は気にもしない本に出合えるという点です。
今年の課題図書全部読みましたが(ついさっき読了)、今回の課題図書の中にも「これはいいかも」と思えるものがいくつかありました。
やはり科学ものは読み応えがあります。今まで知らなかった世界を疑似体験できるというのは何物にも変えがたいと思います。「駆除」された母熊に残された小熊を飼育する動物園の活躍を描いたものや、地球環境を守るために今、人間が何をなすべきかを考える作品です。
そのほかにもいくつかこれはいいなと思えるものがありました。目の見えない転校生をめぐる教室のどたばたと、転校生をめぐる家庭環境の中に老人問題をある込んだ作品。唐招提寺建立時に寺に閉じ込められた鬼をめぐる作品。等々いい作品がありました。
こんな機会でもなければ、広く紹介されることがないものも多いので、「課題図書」というのも少しは世の中に役立っているのかなと思います。もちろん、ここで紹介されなくても広く世間に知られ、活用されているものもありますが、それでも「課題図書」になれば更に世間に知られるようになると思います。
これらの本を読み聞かせし、ところどころで発問しながら、感想文の原稿となるメモを書かせていくのが読書感想文指導の始まりでしょう。読み聞かせながら児童へどう発問するか(話の区切り目で、こんなことを書いたらいいよという働きかけをするものです)、それが教師の力量です。
2010-06-13 10:35
nice!(0)
コメント(8)
トラックバック(0)
ご無沙汰しておりました。
そうですね。課題図書の季節ですね。
そして「夏休みすいせん図書」のパンフ配りが始まりました。
特に課題図書は、ここ数年売れませんね。
読書感想文って子供たちにとってかなりしんどいでいですね。
中学生ですと提出日の前日に本を買いに来てできるだけ薄いやつください!って言いますから?????
それぞれ得手不得手のある分野ですがよい本に出合えて読書が楽しくなれば最高ですね。
現場の先生方も時間のない中で指導しないといけないのできついですね。
課題図書は、中学校の司書の先生から注文いただきました。
小学校の場合TRCから入ってくるらしく時間がかかるようですね。
by 本屋のオバさん (2010-06-13 14:10)
本屋のおばさん、コメントありがとうございます。
TRCが取り扱っているのはかなり限られています。こちらでは影もありません。ときどき宣伝に来られますが浸透していません。地元の書店にというのが一般的です。
中学生などはまさに指導もされず「書いて来い」という状態なのでしょうね。かわいそうです。
たのしんで読んで欲しいでdすね。
by しのさんの読書日記 (2010-06-13 15:39)
こんばんは♪
課題図書、読書感想文・・・
私たちの時にはありませんでしたよね。
夏休みの宿題にあったかな~
マンガでも映画でも、心に残ったものを書いて来る、
ではダメなのかな。
好きでもないのに感想文は無理ですよね。
なにも、本だけが「文化」では無いのですから。
本好きの私が言うのだから本当ですよ(笑)
では、又♪
by ぶんぶん (2010-06-13 23:37)
ぶんぶんさん、ありがとうございます。
感想文コンクールは今年で56回目です。ぶんぶんさんの頃にもあったのでは?
そんなに気にならなかったということでしょうか。教師の側もあまりやいのやいの言わなかったのでしょうね。
本当に本だけが文化ではありませんよね。教師というのはどうしても視野が狭くなってしまいがちです。
どんなに言っても自分の気に入らないことはしない人もいますから(私も含めて)。まあ、気長にやるしかありません。
by しのさんの読書日記 (2010-06-14 18:34)
四の三 こんにちは。
課題図書ですかぁ? 夏休みに感想文かけ~~って
何となく覚えています。
課題図書ってなんだろう?と調べてみたら、大人が読んだ本で、これは課題図書にしたらいいじゃないかか?なんて書いてあります。
それって自分の感想でしょう?
でも、その本を読んで、いいんじゃない? どう?読んでみない?
課題にしなくても、お勧めするのはいいですよね。
過去の課題図書などを調べましたが、小中学・高校と成長していくに従って読ませたい本が載っていて面白かったですよ。
夏休みの前に、読書の面白さを感じてもらう方が先決ですね。
自分で興味ある本を選べるようになると良いですね。
これは自分に言い聞かせていのかも?と感じています。
by あにどる (2010-06-18 12:03)
あにどるさん、ありがとうございます。
ブログにも書いたように課題図書なんてなぜあるのかよく分かりません。
第50回から「自由図書の部」と「課題図書の部」に分けられました。
自由図書の分では読む本は限られていません。雑誌や教科書は含まれませんが。
49回までは自由図書の部に第1類と第2類という区分があって、分けるのが難しい分野の本もありました。今のほうが楽です。
夏休み前に読書の指導をしてくれる先生が増えるといいのですが、なかなかそうなってくれません。
by しのさんの読書日記 (2010-06-18 17:50)
課題図書に選ばれた本はたくさん売れるから、作家にとってはラッキーだと、ある作家の先生が言っていました。
出版社の思惑や、いろいろなからみがあるのだと想像しています。
自由に本を選べない子にとっては、課題図書があると、楽かも。
小学校の図書室のお手伝いしていた時は、課題図書、全部借りて行って1日で読んできたりしたけど、今は図書館で借りるしかない。
全部借りてしまうと、子供たちに申し訳ないので、時間があったらその場で読んでしまいたいと考えているものの、いつも図書館へ行くと時間がなくて、バタバタしてしまいます。
読書感想文で賞をとる児童の小学校には、必ず、りっぱな指導者がいます。
ちょっとしたこつを教えてあげれば、読書感想文はぐんとうまく書けるはずなのです。
しの先生のような先生が指導してあげたら、Goodなのですが、実際、学校には余分な時間がないのでしょうね。
行事や「他のもっと大事なこと?」で忙しそうですから。
by しいか (2010-06-20 18:42)
しいかさんありがとうございます。
そうです。学校はとても忙しいところです。授業だけしていればいいというわけにいきません。他の事務的な仕事やいろいろな事柄が次々と押し寄せてきます。もちろん、他の職業にしても忙しいのでしょうが、日々変わっていく人間相手の職業ですので、突発的な出来事も少なくありません。
授業の中でもいつ、何を、どのくらいの時間で教えるかがきまっています。学年が上がれば上がるほど担任の自由になる時間は少なくなっていきます。その中で感想文の指導をする時間を作るのは大変です。意識的に作ろうとしない限り時間は作れません。
体育が得意な先生は時間が余れば体育的なことに使おうとしますし、音楽が得意な先生は音楽にというようになかなか全体を読書に目を向けさせることはできません。
まあ、最近は文科省のおかげで読書に対する目がだいぶ変わってきました。それでもなかなか大変です。
少しずつやっていって、広めていくしかありません。
では、また。
by しのさんの読書日記 (2010-06-21 18:58)