平成24年度埼玉・冬休み推薦図書から [本の紹介]

 毎年恒例の埼玉・冬休み推薦図書が決まり、チラシが配布されました。

 学校へも子供たちに配布するための申し込み袋が届き、見本も届けられました。

 子供たちに聞かれたときに内容を紹介したり、クラスで紹介するために、毎回全部の本に目を通します。低、中、高各7冊、全部で21冊です。

 今回すいせん図書になったものの中から、私が気に入ったものを紹介します。

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「東京スカイツリーの秘密」 瀧井宏臣著 講談社 ¥1260

 東京スカイツリーが完成するまでの様々な苦労や工夫について書かれています。たとえば、スカイツリーの足元は正三角形。三本足です。東京タワーは正方形。4本足です。なぜ三角形なのか。スカイツリーの立地条件に秘密があります。

 また、スカイツリーの立つ地面は地下35メートルまで軟らかい地盤が続いています。豆腐の上にタワーを建てるようなもの。安全な基礎を作るために工夫したこととは…。

 電波塔ですから、てっぺんにはテレビ電波を発信するための装置がなければなりません。600個以上もつけられるようにした、高さ150メートルの塔をスカイツリー内部で組み立てて上まで吊り上げます。その方法とは…。

 地震対策の工夫、照明の工夫など様々な新しい技術が開発され使われています。

 子供たちが、いや大人も興味を惹かれる1冊です。

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 「あいたい」 光丘真理作 文研出版 ¥1365

 中学生の主人公は小学生の時いじめられて声を失ってしまいます。その時彼女を受け入れてくれて声を取り戻させてくれたのが年上のうなぎ屋の若女将のおば。

 中学入学の時その叔母と暮らしたくて家と離れたカトリック系の中学に進学し、おばの家に下宿します。まだ若い叔母、おばの仕事が終わったあと毎日遅くまで話し、充実した日々を送っていました。

 ところがある朝、寝坊で起きられないのが唯一の欠点である叔母を起こしにいつも通り部屋に行くと…。
おばは布団の中で冷たくなっていました。

 ショックを受けた主人公は声が出なくなってしまいます。葬儀がすんでも、何日たっても叔母の死が受け入れられず、立ち直れない主人公は、ある日、叔母の使っていた鏡台に書かれているメッセージに気づきます。
 「あいたい」 この謎が解けたら、口紅はあなたにあげるわ。
そう書かれていました。

 主人公はおばが会いたかったのは誰なのか懸命に探しますが…。

 意外な結末が待っています。

 2冊とも、機会があったら読んでほしい本です。 
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本屋のオバさん

東京スカイツリーの本は、お陰さまで当店でも売れたようです。大人が読んでも面白いですね。

冬休みのすいせん図書は、このところあまり売れないのです。どうもクリスマスプレゼントは、ゲーム関係のソフトが売れてしまいます。

ところでスカイツリーに行った娘夫婦によると一度行けばまぁいいかな?らしいです。帰りは浅草方面に行って気分転換したらしいです。

東京タワーも数回しか登ってないですからね。
では、また
by 本屋のオバさん (2012-12-15 17:05) 

しのさんの読書日記

 本屋のオバさん、コメントありがとうございます。

 推薦図書、あまり売れないんですね。学校で申込書を配りましたが、たくさんの申し込みとはなりませんでした。

 でも、これを始めた埼玉書籍の会長の意気込みを思うと、続けていきたいなと思います。

 最近は教師の中にも読書離れが進んでいるようで、校長から教師への読書指導をと言われたこともありました。

 スカイツリー、娘さんはもう行かれたのですね。私も一度は行ってみたいと思います。機会が来るのを楽しみにします。
by しのさんの読書日記 (2012-12-16 10:29) 

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